にほんむかしばなし

ある日、5匹のゴキブリが生まれました。

そのゴリブリたちはお腹がとても減っていたので、食べ物を探しに行きました。

1匹は、野菜のかけらが落ちているのを見つけ、ゆっくりのんびりかじっていたら、

突然頭上から大きなものがたたきつけられ、野菜もろともつぶされてしまいました。

もう一匹は、隣の山岡さんの家に宿泊していたら、ある日筒状の物からもくもくとした煙がふきだし、

苦しくなってそのまま深い眠りにつきました。

さらにもう一匹は、エサも見つけて庭でお友達のコオロギくんと遊んでいたら、

空から大きな翼をはためかせたツバメくんが来たので「一緒に遊ぼう」と言った0.3秒後に、

ツバメくんは強すぎる力でゴキブリを口ばしにはさみ　空の散歩に連れていってくれました。

またもう一匹は、床においしそうなおだんごがおいてあったので遠慮なく食べてみました。

すると、いきなり視界いちめんに見事なお花畑が広がっていました。

奥には圧死したはずのおかあさんが「おいで、おいで」と言っています。　それは幸せな世界でした。

最後の一匹は、部屋の隅にゴキブリにちょうどいいおうちを見つけました。

中には他の仲間もいましたが、みんな寝ているようです。

勢いをつけておうちに飛び込むと、急に体が動けなくなり、気がついたら一面真っ赤の灼熱地獄。

そのあとのことはよく覚えていませんでした。　たぶん夢だったんでしょう。

めでたしめでたし。